ドル円相場が動かない3つの理由
1.世界的に内外の金利差が消滅している。
先進国では金利はほぼ0途上国の各中央銀行も金利を下げている。
2.円の需給が均衡している。
貿易収支に変化がなく、円の需給環境に傾きがでない状態で均衡を保っている。一方でユーロドル相場は大きく上昇した。
3.日本経済への関心が薄れている。
2019年東京為替市場におけるドル円相場のスポット出来高は2年連続で市場最小レンジを更新、スポット出来高も1.5兆ドルと現行統計の最低を更新した。そして、2020年は更に最低を更新している。
今後も小さな波を繰り返しながら、下がるトレンドは続きそうである。
ブルームバーグ紙によると
CITYグループ のアナリストは
2020年米ドルが20%下落すると予想
その理由は3つ
- 米国の株とドルの相関係数がネガティブ(反対に作用している)ため、ワクチンが開発され米株が上がる。ということは米ドルが下がるという論理
- FRBが低金利制作を継続
- 継続の資金ローテーション 米株から途上国株への投資の流れが変わっていくことにより米ドルが売られて他の通貨が買われていく。
そして、モルガンスタンリーのアナリスト(スティーブンローチ)によると
2021年の年末までに米ドル価値が35%下がると言っている。
その理由は
赤字経常収支の赤字が膨らみ国債を発行し続けてきた。この債務の収益化をずっと続けていくと最終的にドルが暴落する。
コロナによりFRBが国債を発行しつづけたことによりこれが来年中に早まったといっている。
これらの予測はリーマンショック後の状態、米ドル/円が80円を切ることを示唆している。
が、しかし、これは円の価値が下がらなかった場合であり、ドルの価値の下落と共に円の価値も下がる可能性は大きい。
では、これにどう備えるべきか?
一つの答えは、コモディティー投資である。
金やプラチナなどの貴金属、ビットコインや先物への投資割合を長期的視点で高めていくことが重要となる。
ETFならば、購入しやすいため[1326] SPDRゴールド・シェアなども候補としては良い。
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