ドル円は2月18日、半年ぶりの106円台に乗ったが、今後も上昇傾向は続くのか?
円高を警戒する菅総理の存在を意識していると報じているメディアもあるが、他の要因も考えてみた。
米国長期金利上昇の背景
金利上昇となれば、ドル円相場も上昇トレンドとなりやすい。では金利上昇の背景は何か考えてみる。
1.大型景気対策成立が順調に進む見通し
- 2月5日 アメリカ議会が予算決議可決
- 2月22日 予算調整法案の提出・下院が採決し、上院へ送付その後上院が採決となれば一本化まで順調に進めば経済対策の成立は3月中旬の可能性大
経済対策が執行される→財政赤字が拡大→国債発行額が増える→金利上昇圧力となる
2.コロナ収束への期待
ワクチンの普及、新規の感染者数が減少ピークアウトした感あり。
3.金融緩和長期化の観測
- パウエル(FRB議長)は1月27日金融緩和長期化の見解を示し、FRBは国債購入を継続することになる。
- 2月23日のパウエルの議会発表しだいで長期金利の動向に影響。
4.市場要因(投資家のヘッジ行動)
長期金利が上昇すると、投資家の保有債権(MBS住宅ローン担保債権など)の価格が下がる。
すると、保有債権を売却するか国債を空売りするなどして、市場金利が更に上昇。
※長期金利とは、金融機関が1年以上のお金を貸し出す際に適用する金利のこと。基本的には景気が悪くなれば低くなり、景気が良くなれば高くなるという傾向がある。