AIトレードというのは、システムトレードなどの自動売買とは違い、自ら学習して強くなり、経済ニュースなどファンダメンタルな要素をも読み込んで分析し学習できる。
しかも、チャートパターンなどの過去の全てのデータをマスターしている。
そして、24時間動作していて疲れることもない。
まるで、無敵なトレーダーの様であり。今後、増々AIトトレーダーが台頭してくるのは間違いない。
しかし、AIトレードにも弱点はあると考えている。
そもそもAIとはなにか?
これは、人工知能などと呼ばれているが、実のところ本物の人工知能は未だ存在していない。
現在使用されているAIというのはAI技術であり、AIそのものではない。
圧倒的な速さと情報処理能力で全人類の脳の計算性能を上回るようなコンピューターの出現はあたかも本物のAIが存在しているような錯覚を覚えるが、しかし、現在のAI技術は、あくまでもデータに基づいて一定の解をもたらすように仕組まれたプログラムに過ぎないからだ。
一つの例としてgoogle検索を上げてみる。
googleの検索窓に「セブンイレブン以外のコンビニ」と入力して検索すると、セブンイレブンやローソン、ファミマなどいろいろなコンビニが上位表示される。
これは言葉の意味をまるで理解していない証拠だ。ただ単にセブンイレブンとコンビニという条件に当てはまる要素をピックアップしただけだと分かる。
勿論、以外という言葉があったらその前の単語を除外するようにプログラムし直せばこの課題をクリアするかもしれないが、言葉を理解して自ら学習し進化したとは言えない。
このように自ら自我をもって学習し、進化するようなAIをAGI(artificial general intelligence)と呼ぶ定義も存在する。
またそのようコンピュータの進化についてはシンギュラリティ(技術的特異点)という概念で説明されていて、2045年に実現するのではないか?とも言われているが、それはまだ分からない。
いづれにしても、一つの強いAIが牛耳る世界になった場合、AIが最強のトレーダーになるかもしれない。
AIトレードの強みと弱みについて考えてみる
AIトレードの強み
- 膨大な情報をリアルタイムに分析し、瞬時に最適解を見つけ出せるため特に、短期トレードに強い。
- 失敗から学び成長し、そして一度学んだら忘れない。
- 24時間動作していて疲れることもない。そして、感情に支配されることもない。
AIトレードの弱み
- 突発的な出来事に反応できない。(基本的に順張り)
- フェイクニュースに反応してしまうリスクが高い。
- 現状はそれぞれのAI同士の戦いであり、加熱すると、いたちごっこになり、結局、人間と同じトレードになる。
AIに勝つ方法
AIや機械取引といっても、そのプログラムの大半は、順張り(相場の勢いや流れにのる「モメンタム」)のプログラムとなっている。
したがって、その流れに乗ることも良い方法の一つ。無理に逆張りをせずに、順張りをすればよい。
影響を受けにくい取引スタイル
- 超短期スキャルピングトレード(数分内決済)で順張りに乗る。
- トレンドフォローの長期トレード
影響を受けやすい取引スタイル
- 日中で取引を完結するデイトレード
- 数日程度の取引が中心のスイングトレード